Azure BLOB ストレージ とは?

BLOB(Binary Large Objects)ストレージとは、オブジェクトストレージで構成された、単一障害点の無い、スケーラブルなストレージです。簡単にオブジェクトストレージの説明をすると、非構造化データ(オブジェクト)をフラットなストレージ空間にユニークなID(メタデータ)を付与して管理を行うストレージです。やっぱり、わかりにくいので、イラストにしますね。

ファイルストレージと違い、階層構造を持っていません。オブジェクト(ファイル)はユニークなIDで管理されているだけなので、ネットワーク的に接続できるストレージであれば、オブジェクトストレージとして利用可能なのです。なので、地理的に離れていてもOKですし、安価なサーバーを足すだけで並列化も可能なのです。

また、冗長構成の方法なのですが、ファイルストレージでは「RAID」を利用していますが、オブジェクトストレージでは、「Replication」を利用します。

【レプリケーション方法】

Stream Manager:ENの状態(障害/応答速度)をチェックし、健全なENを3つアサインする。
Extent Node(EN):オブジェクトストレージ群。それぞれ、別の障害ドメインに存在する。

Stream Manager によりアサインされた Extent Node に対して書き込みを行う。

オブジェクトストレージのイイところ

・サーバーの並列化が可能なので容易にスケールアウトが可能
・分散処理を行うので、単一障害点が無い。
・ID管理なので、オブジェクト数に制限が無い ※ファイルシステムに依存しない
・一般的なサーバーを利用できるので、低コスト

【パフォーマンスと上限】

[Standard Block Blob]
最大容量:5PB
最大ファイルサイズ:190.7TB
ブロックサイズ:1B~100MB
ブロック数:50,000
IOPS(ターゲットあたり):500
IOPS(全体):20,000
送信スループット:200Gbps/sec ※一部のリージョンに限る。その他:50Gbps
受信スループット:60Gbps/sec ※一部のリージョンに限る。その他:25Gbps

[Premium Block Blob]
最大容量:5PB
最大ファイルサイズ:190.7TB
ブロックサイズ:1B~100MB
ブロック数:50,000
IOPS(ターゲットあたり):?
IOPS(全体):20,000
送信スループット:50Gbps/sec
受信スループット:10Gbps/sec ※日本/LRSの場合

[Standard Page Blob (非管理ディスク)]
最大容量:5PB
最大ファイルサイズ:8TB
ブロックサイズ:512B
IOPS(ターゲットあたり):500
IOPS(全体):20,000
スループット(送受信)(ターゲットあたり):480Mbps/sec

[Premium Page Blob (非管理ディスク)]
最大容量:35TB
最大ファイルサイズ:32TB
ブロックサイズ:256KB
IOPS:20,000 ※ファイルサイズに依存
スループット(送受信):7.2Gbps ※ファイルサイズに依存


それでは、作成してみましょう!!

BLOB ストレージの作成は簡単で、通常のストレージアカウントを作成すればOKです。

作成した、ストレージアカウントを選択し、[BLOB]を選択

名前:表示名
アクセスの種類:
ープライベート=所有者だけが、ポータルサイトやStorage Explorerから読み取り可能
ーBLOB=外部からの読み取りを許可
ーコンテナ=外部からの読み取りと一覧表示を許可

[アップロード]を選択

ファイル:アップロードするファイルを選択
BLOBの種類:
ーブロックBLOB=最大ファイルサイズ 4.75TBまで ※195GB以上は[AzCopy]にて対応
ーページBLOB=VHD置き場 ※最大ファイルサイズ 8TBまで
ーBLOBの追加=最大ファイルサイズ 195GBまで ※旧BLOB
ブロックサイズ:
64KB,128KB,256KB,512KB,1MB,2MB,4MB,100MB x50,000(block)=最大ファイルサイズ

アップロードしたファイルを選択。
ダウンロード:ファイルのダウンロードが可能
URL:URLにアクセスすると、ファイルがダウンロードされる。※ファイルの受け渡しに最適

例えば、こんなファイルをアップロードすると、、

Webサーバーとしても利用できます!!


おまけ

Storage Explorer から簡単に「Snapshot」がとれるようになりました!!