ExpressRoute Global Reach とは?

今回は、「ExpressRoute Global Reach」について調べてみました。一言で伝えると、ExpressRoute接続時において、Azure Backboneを経由したオンプレミス間通信を可能にするものです。
※Azure Backboneとは、Azureリージョン間を接続するMicrosoft敷設の閉域ネットワーク網

この、Azure Backboneを経由してオンプレミス間通信を実現したのが、「ExpressRoute Global Reach」です。

ネットワーク構成は通常のExpressRouteと同じです。違いは、MSEE同士がBGPを使いお互いの経路を学習するところにあります。※MSEE間にて[/29]のサブネットを必要とします。
これにより、西日本CE~東日本CEの通信が可能となります。通信経路は、Azure Backboneを経由するので閉域通信が維持されます。ただし、同じMSEE(場所)での接続は不可

例えば、下記のように構成すると、”西日本CE~東日本CE” “東日本CE~米国西部CE”の2つの通信が確立されます。”西日本CE~米国西部CE”は不可。

費用ですが、Global Reachを有効化した回線に[Global Reach Add-on]費用がかかります。
追加で各MSEEでのデータ送受信料が必要となります。
“西日本CE~東日本CE”の場合、両方のMSEEにてデータ送受信料が発生します。
“東日本CE~米国西部CE”の場合、Express Route Premium Add-onも必要となります。