Azure Virtual Desktop (AVD) とは、既存のPowerShellベースのAVDから、Azure Portal に対応した新しいAzure Virtual Desktopを指します。
なので、以前のPowerShellベースのAVDを「AVD Classic」と呼ぶことになりました。
Azure Portal に対応したという事だけなので、
必要な構成、接続の流れ、配信方法、負荷分散、ライセンスなどに変更はありません。
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「マイクロソフト純正 VDI 登場! Azure Virtual Desktop とは?」
とはいえ!
AVD Classicから、いくつか追加機能があるので、主な違いについて見ていきます。
[AVD の主な追加機能]
①サブスクリプション登録に変更
②Azure Portalから構築が可能
③エンタープライズアプリケーションが不要
④MetaDataを保存するリージョンが選択可能
⑤SessionHost作成時に、グローバル管理者アカウントが不要
⑥ユーザー登録時に、グループでの登録が可能
⑦Workspace機能が追加
⑧Host Pool内の[Desktop/RemoteApp]に対して、同一UPNが登録可能
⑨Azure Portalから、RemoteApp設定が可能
⑩Azure Portalから、ユーザーの接続状況を確認可能
⑪Azure Portalから、RDPカスタム設定が可能
⑫エージェントレスでのログ出力が可能
⑬RBACによる、管理権限割り当てが可能
①サブスクリプション登録に変更
AVD Classicでは、AzureAD TenantをAVD Managed環境と紐付けていましたが、
AVDでは、SubscriptionをAVD Managed環境と紐付けるように変更となりました。
【全体構造】 ※MetaData
Subscription:AVD利用のAzureAD配下であるSubscriptionを指定する必要がある。
Host Pool:仮想マシンが配置されるプール。1つのWorkspaceに所属可能
Workspace:AVD Clientに表示するグループ化機能。複数のHostPoolに所属可能
Application Group:デスクトップ/アプリケーション配信用グループ
Desktop:デスクトップ配信用、仮想マシン
RemoteApp:アプリケーション配信用、仮想マシン
UPN:ユーザーアカウント ※AVD利用のAzureADに同期されている必要がある
②Azure Portalから構築が可能
Azure Portal より作成可能となりました。PowerShellは不要です。
③エンタープライズアプリケーションが不要
[Windows Virtual Desktop] [Windows Virtual Desktop Client]の作成が不要になりました
④MetaDataを保存するリージョンが選択可能
ね。できるでしょ~
⑤SessionHost作成時に、グローバル管理者アカウントが不要
サブスクリプション登録に変更されたので、”グローバル管理者”の入力項目が無いのです。
⑥ユーザー登録時に、グループでの登録が可能
わかりにくいですが、”WVD_Users”はグループなのです。
⑦Workspace機能が追加
配信グループを作成できるようになりました。
⑧Host Pool内の[Desktop/RemoteApp]に対して同一UPNが登録可能
1つのHost Poolから、デスクトップ配信/アプリケーション配信を、1人のユーザーに対して行えるようになりました。
※AVD Classicの場合、デスクトップ配信用Host Pool、アプリケーション配信用Host Poolという具合に分ける必要がありました。
⑨Azure Portalから、RemoteApp設定が可能
アプリケーションの指定まで可能 ※AVD Classicは、PowerShellで可能
⑩Azure Portalから、ユーザーの接続状況を確認可能
Log off / Disconnect も可能 ※AVD Classicは、PowerShellで可能
⑪Azure Portalから、RDPカスタム設定が可能
Host Pool単位で実施可能 ※AVD Classicは、PowerShellで可能
⑫エージェントレスでのログ出力が可能
[Host Pools][Application Groups][Workspaces]でログの出力が可能
⑬RBACによる、管理権限割り当てが可能
[Host Pools][Application Groups][Workspaces]の単位で「RBAC」設定が可能
最後に
AVD ClassicとAVDの違いについて見てきましたが、もう一つ重要なお話があります。
このAVD Classic/ AVD に互換性はありません。
移行パスが用意されるので、詳細が分かり次第、追記致します。
AVD Clientからは、v1/v2どちらから配信されていても利用することが可能です。
※設定不要で意識する必要はありません。